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鬼平犯科帳〈20〉 (文春文庫)
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| ジャンル: | 歴史,日本史,西洋史,世界史
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| 人気ランキング: | 35171 位
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池波作品は、どれも甲乙つけがたいのですが
この本が、どうしても特別な一冊になってしまうのは、理由がある。第七話「寺尾の治兵衛」の中で、鬼平の科白にこんな下りがある。「……そのとき審判をつとめられたのは無外流の名人・秋山小兵衛先生で……」安永五年、老中田沼意次の下屋敷で、当時三十そこそこだった鬼平は、剣術大会で決勝戦まで勝ち残り、かろうじて優勝したらしいのだが、そのときの審判が、剣客商売の秋山小兵衛だったというわけ。ファンなら、思わずニンマリとしてしまうシーンなのだ。その翌年は、大会は勝ち抜きのスタイルになったらしく、小兵衛の息子大二郎が出場し、江戸の剣術界に華々しくデビューしたのだった。きっとどこかで、彼らはすれ違っていたりしたんだろうなあ、と、遠い時代の江戸の空に思いを馳せてしまうのである。
文藝春秋
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